決意

多くの皆さんのご支援を頂きながらも222票差で敗れた前回の選挙から4年が経とうとしています。

4年。本当に長かった。

4年の間、時には罵倒され、冷笑され、また時には慰められ、誉められ、またある時は敵視され、また感謝され、そして何よりも激励され、その全てを糧にここまでたどりつきました。

いよいよ、雪辱を果たす時が近づいています。

 

間違いなく今回の選挙は、10年後、20年後に振り返ったときに、「相模原市の進む方向性を決めた選挙だった」と言われる選挙になると、私は考えています。

争点の1つ目は、このまま「相模原市にはお金がないから」と言い続け、緊縮財政を継続し、コストカットのために市民サービスを低下させ、地元企業の活力を失わせ、地域住民の雇用を奪っていく道を選ぶのか? それともまだ財政に余裕があるうちに将来の税収アップに繋がる未来への投資をし、仕事を増やし、相模原市を訪れる人たち、この地に住む人たち、そして高齢になってもこの地に住み続ける人たちを増やす道を選ぶのか? という点です。

何も私は、莫大な税金を投入して大規模開発をやれ、とかスタジアムやコンベンションホールのような巨額の建設費と維持費がかかるような、大きなリスクのかかる事業を行え、と言いたい訳ではないのです。

この地に暮らす市民の要望や地域住民の小さな声に、どう真摯に向きあっていくのか? 「お金がない、お金がない!」で市民の声を切り捨てていくのか? その姿勢が今問われていると私は思っています。そしてその真摯な姿勢こそが、市民の行政に対する信頼感と満足感を高め、やがてこのまちに住んで良かった!このまちに住みたい!そんな魅力と活気溢れる相模原市に繋がって行くはずだと私は考えます。

 

例えば市民の要望が非常に多いコミュニティ交通の拡充。

国が高齢者の免許の返納を進める中、返納した後の日常生活の「足」の問題は早急に取り組むべき課題だと思います。まずは自宅近くから総合事務所や病院、公民館、スーパー等を循環するようなコミュニティバスの運行を目指したいと考えています。さらには、公共交通が充実すれば交通事故も減り、相模原名物と言われている交通渋滞も緩和され、もっと暮らしやすい地域社会になるはずです。長年暮らした住み慣れた地に、これからも住み続けていけること、これは人が生きていく上でとても重要なことです。

 

そしてもう一つ、市民が生きていく上でどうしても必要な大切な事。それは仕事です。市内の企業により良い仕事を増やすこと、そして市民により良い雇用を増やすことです。

今相模原市は、財政再建の名のもとに、入札制度を大きく変え、コストカットを図ろうとしています。私の働いていたビルメンテナンス業界でも、この件は大きな波紋を呼んでいます。具体的には、これまで指名競争入札や随意契約で行っていた公共事業を、一般競争入札に変えていこうとしています。そうするとどうなるか?市外の大手企業がスケールメリットを活かして安い金額で入札に参加してきたら、確かに市のコストは削減できます。しかし、それに太刀打ちできない地元の中小企業は仕事を奪われ、市民は雇用を奪われます。

入札参加要件に市内に本社や支店があるか?どれだけ相模原市民を雇用しているか?どれだけ地域に貢献しているか?等の評価を盛り込み、地元の仕事は地元の企業が受注しやすい制度設計にすべきだと私は考えています。

地元企業に仕事があり、市民に雇用があり、しっかり稼げることが、結果として住民税や法人市民税の税収アップにつながっていくんです。

さらに、今は新卒で入った会社に一生勤めるという時代ではなくなっています。市内にもっと良い条件の仕事があれば、そちらに転職する人も増えるかもしれません。一日のうち3時間も4時間も通勤に費やす人生よりも、家と職場が近ければ、ライフワークバランスや子育てのしやすさから考えて、家から近いより良い仕事を選択する人もいるでしょう。そしてそういった多様な人生の選択肢があるという事は、市民にとってもとても魅力的な事だと、私は思います。

 

そして地域の皆さんにお話を伺っていて必ず出てくるのが「合併して政令市になってから行政との距離が遠くなった」という言葉です。

地域住民の声に耳を傾け、身近な市政を目指すためには、地域の課題は地域で考え、解決できるシステムが必要だと思っています。そのためには権限と財源とスタッフを3つの行政区にわけて、「地域主導」の市政を目指したい。

さらには一番身近な行政の下部組織とも言える自治会にも、公園の草取りや市の広報物の配布といった、コストカットのための単なる行政の下請けではなく、本来の意味での「自治」の役割の一端を担うような機能と力が必要なんです。

良く議員さんが「市に話をして道路の穴ぼこを直してもらいました!」とか「道路のカーブミラーを直してもらいました!」というようなアピールをしていますが、これはもともとは自治会が担っていた、あるいは担うべき役割だと私は思います。本来自治会や自治会長は、そこまでの力を持っていてしかるべきだし、もし行政がそういう声に耳を傾けないなら、「自治会加入促進!」と言いながらも実は自治会を軽視しているし、自治会長を馬鹿にしている。逆に地域住民が自治会を通じて自分たちの住むまちをもっと良くしていけるなら、自治会に加入する人ももっと増えるかもしれない。

地域の声を汲み上げ市民に身近な市政を目指すこと、これはこれからの相模原市の大きな課題だと、私は思います。

 

争点の2つ目は、リニア新幹線の問題です。

リニアについては、駅が建設される橋本駅周辺のまちづくりについては盛んに議論がされています。その一方で、城山地区や二本松を中心とした橋本駅まで車で15分足らずの、リニアの新駅とインターチェンジに挟まれた、この可能性に満ちた稀有な地域の未来像をどう描くのか? という事を語る者はほとんどいません。

このまま放っておいたら、この地域は、今南区の麻溝台・新磯野地区で問題になっているような残土と不法投棄のまちになってしまうかもしれない。

そうなる前に、この地域の未来をどう描くのか、しっかり声を上げていくべきだと私は思います。

やはり私は、この地区にこそ道の駅を誘致するべきだと考えています。圏央道を降りても、リニアを降りても緑区観光の玄関口となるのはこのエリアです。逆に市内に道の駅を置くとして、ほかにどこがあるのか!? というくらいの場所だと思います。さらには城山湖、津久井湖、相模川、そして少し足を延ばせば年間300万人が訪れると言われる高尾山への登山道がある。そしてたつご山展望台などの城山湖周辺エリアや湖月荘跡地をどう観光振興に活かしていくのか、様々な可能性を議論しうる地域です。キャンプ、バーベキュー、サイクルツーリズム、釣り、グランピング、トレッキング、楽しみ方も様々。この地こそが緑区の、さらに言うと相模原の観光の玄関口になるべき、そしてそのための道の駅だと、私は考えています。

橋本駅周辺の開発についての議論は大いに結構です。しかしそれだけではなく、さらにその先、リニア新駅とインターチェンジに挟まれたこの地域の未来をしっかり議論し、描いていきたいと思います。

 

争点の3つ目は、何をやり、何をあきらめるのか?という議論です。

相模原市の財政は、実はこの10年黒字が続いており、まだ余力はある、と私は考えています。だからといって、あれもやります、これもやります、と無責任に言えるほど財政が豊かなわけではない。だったら何を一番に掲げるのか? やはり子育て支援だと、私は思います。子どもたちが笑顔で生きていける社会が、一つの理想であると私は思います。

そのためには、子どもを安心して預けられる場所と、親が安心して働ける体制が非常に重要だと思います。

世の中核家族化と共働きが進み、子どもを預けられる親族も近くにいないという家庭も増えています。それを考えると、現在小学校3年生までの学童保育を、もっと延長したい。小学校4年生が一人で学校から帰ってきて、親が返ってくるまで一人で留守番することを想像してみてください。安心して預けられる場所があるから、親も安心して働けるし、子どもたちも安心して待っていられるんです。

それからワンオペ育児に疲れたお父さんお母さんや、子どもが病気でもどうしても仕事が休めないという家庭のために、一時預かりや病児保育をもっと使いやすい制度設計にして、枠をもっと拡充したい。親が安心して働けるから、安心して子育てができるんです。

さらには近隣市町村にはあるのに、相模原市にはないミルクやおむつのクーポン。実際にはミルクやおむつが必要な期間はそれほど長くはないし、支給される金額も月に数千円程度のものかもしれない。しかしこれは、新しく生まれた命に、地域の未来を背負う子どもたちに、子どもたちを育むお父さんお母さんたちに、市政がどれだけ温かいまなざしを注ぎ、やさしさを届けようとしているかの問題なのです。そしてそういった市政のまなざしは、幼児期だけでなく、子どもたちが小学生になっても、中学生になっても続いていくものだと私は思います。

残念ながら現在の相模原市は、子どもたちや子育て世代にやさしい市だとは言えません。だからこそ私は、もっと子育て支援に力を入れていくべきだと考えています。

 

最後になりますが、私は6年間国会議員の秘書をやっていて、議員という肩書を偉いと思ったことは一度もありません。

議員は、皆さんのただの代弁者にすぎません。

私が好きな魯迅の「故郷」という小説、かつて国語の教科書で多くの方が読んだことがあるであろう小説の一節に、こんな言葉があります。

「希望とは地上の道のようなものである。もともと地上には道はない。歩く人が多くなればそれが道になるのだ」と。

私を通じて皆さんが地域の未来を議論し語ること、そして地域としての声を上げていくことが、必ずこの地域の未来を拓く道となると、私は確信しています。

私はその第一歩になりたい。どうか皆さんのお力をこの私に貸して頂きたい。

いや、地域のために、この私とともに立ってほしい。

それが、私小林たかみちの切なるお願いです。